【寄稿】実務1年でやってよかったことやってなくて後悔したこと

【寄稿】実務1年でやってよかったことやってなくて後悔したこと
2020年11月18日

webデザイナーの平尾です。
僕はMENTAを通じて、駆け出しwebデザイナーやエンジニアのメンターになっています。

今回は、未経験からweb業界に転職を果たしたワーキングマザーのやっさん@yaccomiがこれからwebデザイナーを目指す方のために、実務での体験を寄稿してくれました。

僕の教え子の中でもズバ抜けて行動を起こしていたやっさん。
困難な状態でも行動を起こす姿に勇気をもらえます。

今回は『実務1年でやってよかったことやってなくて後悔したこと』と題して自らの経験をまとめてくれました。

すでに転職が決まっている方や、実際の制作現場の雰囲気がわからない初学者にとって、かなりリアルな内容となってます。
自分とても共感するところがかなりあります。

この記事書いたのは

やっさん
https://www.yassantassan.com/

3歳の娘を持つワーキングマザー。2019年9月、10月と2ヶ月のメンタリング期間を経て、事務職(業界未経験)からWEBデザイナーへの転職を叶えました。

実務1年でやってよかったことやってなくて後悔したこと

2019年10月より事務職から業種未経験でWebデザイナー兼コーダーになり、今年10月で1年が経ちました。

今日は実務1年で私自身がやってよかったこと、やらなくて後悔したことをまとめたいと思います。

入社して1年未満の方、現在未経験からWebデザイナーを目指している方の参考になればと思います。

なお、未経験からWebデザイナーになった経緯についてはこちらの記事で詳しくご紹介頂いているので、合わせてお読みいただけるとわかりやすいと思います。

また、こちらの記事では実務1年でやった仕事内容、勉強内容を詳しく書きました。
一緒にお読み頂くと、こちらの記事の内容がイメージしやすくなると思います。
こちらもぜひご覧ください。

実務1年でやってよかったこと

それでは早速やってよかったことからまとめていきたいと思います。

1. イベントやウェビナーに参加すること

私自身はコロナ前にオフラインで2つのデザイナーに向けたイベントに参加しました。
どちらもキャリアに関することについて登壇者の話を聞くイベントでした。

今までにない視点を与えてもらったり、自分の今モヤモヤしていることについて相談できてその後の自分の行動に変化がありました。
登壇者の話に影響を受けて、お昼休みの45分をイラストの練習に使う様になりました。
これは1年ほど続いていてデザインをする上でもとても良い影響がありました。
また、同じ立場の他の参加者の人と話をするのも良い刺激となりました。

コロナの影響で最近ではオンラインでのウェビナーも頻繁に行われるようになりました。
気になるものはどんどん参加するといいと思います。

そして、このような場では積極的に質問をしていくのがいいと思います。
直接自分よりはるかに知見のある方に相談できるチャンスです。
また、イベントやウェビナーの中で聞いて良いと思ったことを何か1つでも行動に移し、実生活に反映することができるとなお良いと思います。

2. スキマ時間を使ったデザイン勉強の習慣をつける

就職前にもデザインの勉強は行っていましたが、デザイン業界は日々トレンドや最新技術が移り変わる世界なので、日々勉強を続けていないといけません。
しかし、就職してから数ヶ月は仕事に手一杯で疲れ果ててしまい、個人の勉強にあてる時間がなかなか取れなくなってしまいます。
私は初めの方にスキマ時間を使って勉強する習慣をつけたことで、日々少しずつでも勉強をする機会を設けることができました。

私が行っていたスキマ時間の勉強は以下の様なものです。

– 行きの電車ではTwitter, Feedlyを情報をインプット
– 昼休みの45分でイラスト練習
– 帰りの電車ではその日仕事で勉強したことをTwitterでつぶやいてアウトプット
– 帰宅後は30分〜1時間だけ手を動かす(模写やデザイントレーニング)
– 休みの日は娘がテレビを見ているスキにipadでデザインレビュー

スキマ時間でデザインを勉強する習慣がついてくると、その勉強が終わると次にまた違う勉強ができます。
電車の中の30分、帰ってからの30分だけでも合計1時間、1ヶ月続ければ30時間になります。

少しずつ積み重ねることでたくさんの時間を勉強にあてることができるのです。
しかもスキマ時間だとほどよく物足りない感(もっとやりたかったという気持ち)が出るので、次の勉強の時間が待ち遠しく思う様になります。
それも楽しく勉強を続けるコツかなと思います。

3. デザイン(サイト)レビュー

デザインの勉強でまずやった方が言われるのがデザインやサイトのレビューです。
私の場合はipadに自分が気になったサイトのスクリーンショットを撮り、そこに直接Appleペンシルでコメントを書き込んでいました。

この方法だとパソコンを開かなくていいので子どもが遊んでいる横で気軽にできるので、ipadを持っている方にはおすすめです。
もちろん、スマホでサイトのデザインを確認しながらアプリのメモ帳などにコメントを打ち込んでいく方法だって取れます。これだと電車の中でもできます。
言語化することで、「○○っぽさ」や「らしさ」を出すポイント、良いデザインのポイントなどを細かい要素に分解し、自分の中に落とし込むことができます。そこまでできると次に作るデザインに反映させることができるのかなと思います。

4. デザインテンプレートを購入して中身を見てみる

平尾さんが登壇されたセミナーに参加させていただいた際、ずっと抱えていた悩みをぶつけました。
「先輩デザイナーがいないのでデザインフィードバックがなく、何がいいデザインなのか、自分のデザインが良いか悪いかがわからない」というものです。

そこでアドバイスいただいた1つがこのデザインテンプレートを購入するというもの。

こちらの記事でも紹介されています。

後日早速実践。私はEnvato Element というサブスクリプションサービス(月額を支払えば契約期間はデザインテンプレートがダウンロードし放題のサービスです。)に1ヶ月だけ入り、その間だけテンプレートをダウンロードしまくりました。

そこで余白やフォントサイズの感覚やドロップシャドウのかけ方、レイヤー構造などを勉強しました。
売れているプロのデザインのデータの中身を見ることができるので非常に参考になります。

5. オンラインサロンに参加する

4.でも触れましたが、私が入社した当初、デザイナー、コーダーは私一人でした。
すると、フィードバックがないので自分のデザインの良し悪しが全くわからないのです。

常に自信がなく、自分のデザインに不安を抱く毎日でした。

そこで私が取ったもう1つの方法がオンラインサロンに入るというものです。
わからないところがあればサロン内で気軽に質問もできますし、他の人がしている質問と回答を見てるだけでも勉強になります。
また、月に1度出される課題に挑戦し、作ったデザインにフィードバックをもらうことで自分のデザインを客観的にみることができる様になりました。
オンラインサロンという方法でなくても、デザインをフィードバックしてもらう場や機会を作るのがおすすめです。

6. 様々な企業のデザインシステムを見る

業務の中で、管理画面を自社で制作するため、汎用的な管理画面デザインテンプレート制作を担当しました。
その中で様々な企業のデザインシステムを研究する機会がありました。

実はいろいろな企業がインターネット上に自社のサービスやサイトのデザインシステムを公開しています。
私は管理画面のデザインをしていたので、salesforceのデザインを主に研究していました。

企業のデザインやコードを研究することで、適切なフォントサイズや余白の取り方、動き(インタラクション)などがわかります。
英語のドキュメントが多いですが、DeepLなどの翻訳サイトを使って上手に付き合っていきましょう。

7. サイトでよく使用されるパーツをひと通り作っておく

少し業務が落ち着いた時など、空き時間にはよくボタンやタブ、アコーディオンなどのパーツを作っていました。

サイトでよく使用されるパーツは大体決まっているので、その作り方を勉強しておくとともに、次の案件ではそのコードを元にアレンジして使用することができます。
時間がある時にどんどん作ってためておきましょう。

8. 勉強した知見をアウトプットしてためておく

私が入っている会社では、情報共有のため、自分の勉強したことなどを記事投稿ツールにまとめるよう言われていました。
勉強したことや初めて知ったことを記事としてアウトプットすることで、頭の中の情報も整理されますし、自分の中のノウハウが溜まっていきます。
実際に私が書いていた記事は以下のようなものです。

– IEバグの内容と対応
– クラスの命名リスト
– 初めて触るソフトの操作方法

自分がわからなかったことが数ヶ月にまた同じ場面に遭遇することはよくあることなので、その時にきっちりと対処法を記録しておけば調べ直す必要もなくなり時間短縮になります。

9. 自宅の作業環境を整える

コロナの影響で自宅作業がメインになったため、自宅の作業環境を整えました。
キーボードとマウスを買い揃え、デュアルモニターにできるようにしました。

仕事のためではありましたが、結果個人の勉強をする際の効率化アップにもつながりました。

特にデュアルモニターは今はもう1つの画面では作業できないと思うほど快適です。
安いモニターでも全く問題ないのでまだの方はぜひやってほしいです。

10. 運動の習慣をつける

Webデザイナーになって悩まされたのが肩こりとそこから来る体調不良でした。
ずっと椅子に座りっぱなしなので血行が悪くなり、結果肩こりにつながります。

私は肩こりだけではおさまらず、常に左手が腱鞘炎の様な状態でひどい時には首の筋を違えたりなど満身創痍な状態でした。

ヨガをやってみたりお風呂に長く入ったりマッサージをしてみたり、色々試してみましたが、その中で1番効果があったのが運動でした。

自宅作業なのでできていることではありますが、今は2時間ごとに5分間ステッパーを踏んでいます。

これをすることで肩こりが気にならなくなり、その他の肩こりからくる不調もすっかりなくなりました。
集中して仕事をするには健康は最も大事だなと再確認する日々です。

私の場合はヨガや筋トレよりもステッパーで足を動かす方が効果がありましたが、ヨガ、筋トレ、ストレッチ、ステッパー、散歩、、などなど運動にも様々なものがあるので、自分に相性のよい運動を色々ためして見つけてください。
そして定期的にやるとよいと思います。

実務1年でやってなくて後悔したこと

たくさんのやってよかったことを挙げましたが、逆にやってなくて後悔したこと、もっとこうしていればよかったなと思うこともありました。

1. コーディングやデザインの工数メモ

仕事を依頼される際、まず必要になるのが工数見積もりです。

私これが超絶苦手でして…。きちんとした工数が出せず「こんなに時間かかるの?」とよく怒られていました。
今思えば、最初の頃からデザインやコーディングを行う際に、きっちりどれぐらいの時間がかかるのか測るクセをつけておくべきだったと思います。

2. はじめのうちはもっと模写に時間をとるべきだった

入社したはじめの頃、私はいつも何か作らなきゃ、と焦ってアウトプットしようとしていました。

そしてDaily UIを毎日やろうとしていたりしました。(1週間で挫折しました)
しかし今思うと、自分のオリジナルデザインでアウトプットを毎日する前に、もっと模写をする時間を取っていた方がよかったなと思います。

模写をすることで、良いデザインのフォントサイズ、余白サイズ、レイアウトのパターン、あしらいの入れ方、カラー、ジャンプ率などなど様々なポイントを知ることができ、それが自分の中でストックとなります。

その溜まったストックを使ってオリジナルデザインを作ることで初めてその学んだポイントが自分の中に技術して落とし込まれるのだと思います。
私は焦りからアウトプットに意識がいってしまい、インプットが圧倒的に足りていませんでした。
デザインのストックの時間とアウトプットの時間をバランスよくとるのが大事だと思います。

3. JavaScriptの勉強

ずっとデザインにコンプレックスを持っていたので、個人の勉強の時間はデザインに割くことが多かったです。
そのため、コーディングの勉強がおろそかになってしまいました。
特に集中的にJavaScriptの勉強をする時間をまとめてとっていたらよかったなと思います。(次の1年の課題にしようと思います。)

4. デザインストック

日々のサイトレビューの中でいいと思ったデザインはパーツごとにストックしていくと実際にデザインをする際に参考にすることができます。
私もデザインストックは行ってはいますが、圧倒的にまだまだ数が足りないなと思っています。

1日のうちの数十分や、週のうちの数時間など時間をきめてストックをためる時間を作ればよかったなと思います。

5. デザインソフトの習得に時間をとるべきだった

模写でデザインの知見をため、オリジナルのデザインに落とし込む際に必要となるのがデザインソフトです。
デザインソフトの使い方を勉強することでさらに表現の幅が広がると思います。
現在ズボラPhotoshopという書籍を使用してPhotoshopの勉強を進めています。

これまで苦手だったマスクや簡単な画像の合成の作業にも慣れてきて、短時間でパッと作ることができるようになってきました。
こういう機能がある、ということを知っているだけでも、デザインの際にこの表現を使ってみようかなと引き出してくることができます。

もっと早いうちからソフトともっと仲良くなっておけばよかったなと思いました。

以上実務1年でやってよかったこと、やっていなくて後悔したことをまとめてみました。

やってよかったこと
イベントやウェビナーに参加すること
スキマ時間を使ったデザイン勉強の習慣をつける
デザイン(サイト)レビュー
デザインテンプレートを購入して中身を見てみる
オンラインサロンに参加する
様々な企業のデザインシステムを見る
サイトでよく使用されるパーツをひと通り作っておく
勉強した知見をアウトプットしてためておく
自宅の作業環境を整える
運動の習慣をつける
やってなくて後悔したこと
コーディングやデザインの工数メモ
はじめのうちはもっと模写に時間をとるべきだった
JavaScriptの勉強
デザインストック
デザインソフトの習得に時間をとるべきだった

1年目は業務や環境に慣れることに必死で、なかなか個人の勉強にまで気が回らないこともあるかもしれません。
なかなか勉強の時間がとれず焦ってしまうことも多いと思います。(私もそうでした。)
だからこそはじめのうちにスキマ時間を使って勉強の習慣をつけたことは1番やってよかったなと思います。
そして疲れた時は無理せずしっかり寝る、これも大事なことです。
メリハリをつけて少しずつでも積み重ねることが必要なのかなと思います。
2年目も毎日少しずつ積み重ねてレベルアップしていきたいと思います。

あとがき

やっさんのように一年目で気づく点はたくさんあります。
そして、定期的にこのように振り返り言語化することは非常に重要ですね。

具体的にやれる行動がたくさんあるので、皆さんも真似してみてください。

ほなね


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