0

%

Case Study

インバウンド対応と自社予約強化を実現した多言語サイト制作

Project Overview

兵庫県豊岡市の城崎温泉は、関西圏からのアクセスの良さと外湯めぐりの文化で親しまれてきた人気観光地です。近年は欧米からの観光客が急増し、インバウンド対応が地域全体の課題となっています。

今回のリニューアルでは、増加する外国人旅行者への多言語対応と、旅館ブランドの魅力をより伝える設計に注力しました。

ARUTEGAの役割
Web Design
パートナー
深山城崎

背景と課題

兵庫県豊岡市・城崎温泉に佇む深山城崎旅館様は、インバウンド観光客の増加を受け、グローバル対応と自社予約強化を目的にWebサイトの刷新を希望されていました。

特に、従来のOTA依存からの脱却と、50歳以上の富裕層に向けたブランディング再構築を重視されており、情報設計や使い勝手の改善を含めた全面的なリニューアルを行う運びとなりました。

多言語サイトで行ったこと

リサーチと構成のフルリニューアル

プロジェクトの出発点は、徹底したリサーチです。
周辺旅館の価格帯、OTAレビューから見える旅のニーズ、人気の食事プランなどを洗い出し、どこにも似ていない深山旅館ならではの強みを言語化していきました。
「誰に」「何を」「どう伝えるか」。
ターゲット像を明確に描きながら、サイト全体の設計やコピー、色づかいに至るまで、一貫性のある構成を組み立てていきました。

日英中韓のインバウンド対応

日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応。
よくある自動翻訳ではなく、各言語専用に翻訳・編集されたページを用意しました。

更新頻度がそこまで高くない構成だからこそ、今回は精度と品位を優先する方針を採用。
訪日観光客に対して、言葉の壁を越えた丁寧なコミュニケーションを届けられるよう配慮しています。

OTA脱却と自社予約導線の整備

OTAは集客に便利な一方、予約ごとに13〜20%の手数料が差し引かれます。
深山旅館様では、このコストを「体験価値としてお客様に還元したい」と考え、自社予約へのシフトを本格化。

新サイトには自社予約システムを導入し、1年で全予約のうち約30%が自社経由に。
現在は、50%達成を目指してWeb戦略をさらに強化中です。

ターゲット層に合わせたデザイン


目指したのは、大正浪漫の世界観と、旅館の誠実さを感じさせるトーンの両立。
オリジナルのキャッチコピーやビジュアルで空気感を演出しながら、過度な演出は避け、落ち着きと信頼感のあるデザインに仕上げました。

派手さではなく、心地よさと整然とした余白。
「ちょっと気になるね」と思ってもらえる第一印象を意識しています。

最速予約可能なスマホデザイン

スマートフォンでの閲覧を重視し、予約ボタンは常に画面下部に固定。
どのページからでもすぐに予約に進めるようにし、旅館サイトで最も重要な“迷わせない導線”を追求しました。

料理をシーズンごとに管理画面で変更可能

旅館運営で欠かせない「料理」と「部屋」の更新も、スタッフの方が簡単に扱える管理画面を設計。
特に夏場は、冬のカニ料理と違い、旅館ごとの工夫が問われる季節です。

そのため、夏の料理情報やブログを自分たちでタイムリーに発信できるように整備。
“閑散期を強みに変える”設計も、今回のポイントでした。

まとめ

リニューアルの目的は、ただ見た目を新しくすることではなく、
これから深山旅館が届けていきたい“体験の質”を、Webにも正しく伝えることでした。

お客様との距離を縮めながら、旅の期待をそっと高める。
このサイトが、そんな入口になれたなら、私たちにとっても嬉しい成果です。

Planning
Makoto Hirao(ARUTEGA Inc)
Direction
Makoto Hirao(ARUTEGA Inc)
Design
Makoto Hirao(ARUTEGA Inc)
Develop
Haruna Takeda(ARUTEGA Inc)
Photo
Kanji Yoshima(Free Lance)