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Knowledge

Webブランディングの基本と実践

お役立ち

アルテガは、ブランド戦略からWeb制作までを一貫して支援するブランディングカンパニーです。
企業の“らしさ”を見つけ、それを言葉と体験で伝える。そんなWebブランディングを日々お手伝いしています。

どんなに優れた商品やサービスでも、「この会社、なんだか信頼できそう」と思われなければ、選ばれるのは難しく、想いや価値観をきちんと伝えることは、これからの時代に欠かせない要素です。

Webは、その“伝える”を体現する場所。デザインや構成、コピー、そして使い心地。
すべての要素がブランドを語るためのパーツになる。だからこそ、表面的な装飾ではなく、内側からにじみ出るような表現が求められます。

この記事では、Web上でのブランディングをどんな考え方で設計し、どう具体化していくかを解説しています。
「自分たちらしさって、どう表せばいいの?」そんな問いを持つ方に、ひとつの道しるべを届けられたらと思います。

なぜ今「Webでのブランディング」が重要なのか?

ビジネスの最初の接点は、リアルではなくWebからになりました。
いまや「まずは検索して調べる」が当たり前で、名刺交換の前にWebサイトをチェックされることも珍しくありません。

「どんな会社か」「どんな価値観を持っているか」「信頼できるかどうか」。
そうした第一印象の多くが、Web上のデザインや言葉、構成から伝わっていきます。
だからこそ、見た目の美しさだけではなく、自分たちらしさをどう届けるかがより重要になってきました。

ブランディングという言葉には、少し構えてしまうかもしれません。
でもそれは、大企業だけの話ではなく、規模や業種を問わず必要な考え方
たとえ小さなチームでも、自分たちの魅力をきちんと伝えられれば、選ばれる理由になります。

Webはそのためのもっとも効果的な場所
想いや価値を見えるかたちにして届けることで、まだ出会っていない相手との接点が生まれていきます。

https://arutega.jp/knowledge/branding-benefits/

Webブランディング戦略の考え方

今、誰かが企業に興味を持ったとき。最初に見るのは、リアルの名刺やパンフレットではなくWebサイトです。
検索して、雰囲気を確かめてから判断する。もはやそれが、ビジネスの第一印象になっています。

「何をしている会社か」「どんな姿勢で仕事に向き合っているか」「信頼できそうか」。
そんな判断材料を、ユーザーは無意識のうちに探しています。
だからこそ、ただ見た目が整っているだけのサイトではなく、らしさや価値観がにじみ出る設計が求められています。

ブランディングと聞くと、大きな企業だけが取り組むものに思われがちかもしれません。
でも本当は、規模や業種を問わず、「選ばれる理由」を自分たちでつくるという考え方です。

Webは、その姿勢や想いを、丁寧に、誤解なく届けるための場所。
小さな会社であっても、そこにしかないストーリーや価値が、共感を呼び、信頼につながっていきます。
Webが先に見られるこの時代だからこそ、ブランドの見せ方には戦略が必要です。

https://arutega.jp/knowledge/branding-framework/

体験として伝えるUX設計

どれだけ理念やビジョンが素晴らしくても、Webでの体験がストレスフルだと、ユーザーの印象は一気に崩れてしまいます。
だからこそ、UX(ユーザーエクスペリエンス)はブランディングの本質的な要素として考えたいところです。

例えば、「どこに何があるのか」が直感的にわかるナビゲーション、情報が過不足なく伝わる構成、読みやすい文字サイズと余白の設計。
そんな小さな要素ひとつひとつが積み重なって、「この会社、ちゃんとしてるな」「信頼できそう」といった印象につながっていきます。

とくにWeb上では、ユーザーの集中力はごく短い時間しか持続しません。だからこそ、迷わせない・待たせない・ストレスを感じさせない設計が求められます。

見た目のデザインだけでなく、「どう感じてもらえるか」まで設計すること。
それが、Web上でブランドを“体験”してもらうということ。
自社のらしさを壊すことなく、スムーズに目的にたどり着いてもらう。
この体験そのものが、信頼とロイヤリティにつながっていきます。

見つけてもらうためのSEOとコンテンツ

どんなに世界観のあるWebサイトでも、そもそもユーザーに見つけてもらえなければ意味がない。
ブランディングにこだわるほど、どう検索と向き合うかが大事になってきます。

とはいえ、「SEOを意識したら、表現が安っぽくなってしまった」という声もよく聞かれます。
検索される言葉を詰め込むだけでは、ブランドの“らしさ”は損なわれてしまいます。

大切なのは、検索されやすさと共感されやすさ、その両立
アルテガでは、ターゲットが実際に使う言葉をリサーチしながらも、ブランドのトーンに合った表現を丁寧に設計しています。

また、コンテンツは一度作って終わりではなく、育てていくもの。
更新性や継続のしやすさも含めて、情報発信の流れを整えていくことが、Webブランディングにおける“土台づくり”になります。

検索されて、クリックされて、読まれて、信頼される。
その流れを設計することが、コンテンツの力でブランドを伝えていくということ。
表現の自由と、発見されるための工夫。そのバランス感覚を大切にしたいところです。

SNSでストーリーを紡ぐ

Webサイトは「整えられた顔」。一方、SNSは「素の顔」。
だからこそ、ブランドに触れる温度がちょっと違います。

制作の裏話やちょっとした日常、働く人の言葉や想い──
そうした“舞台裏”が見えるSNSの発信は、ブランドに共感してもらううえでとても大きな力になります。

「応援したくなる」ブランドには、物語があります。
ストーリーがあるから、関わる人の気持ちが動く。情報だけじゃなく、感情にも届くブランドは、じわじわと支持を集めていきます。

とはいえ、SNSはただ更新すればいいわけではありません。Webとバラバラなトーンだったり、発信の目的が曖昧だったりすると、せっかくの魅力も届きづらくなります。

大切なのは、WebとSNSをつなぎ、ひとつの体験として設計すること
サイトを見た人がSNSにも自然と足を運び、SNSで知った人がWebでも深く理解できるような流れを意識すること。

そうすることで、ブランドは“伝わる”ものから“感じられる”ものへと進化していきます。

ブランディングを成果につなげるために

ブランドガイドラインの整備

ブランドを育てていくうえで欠かせないのが一貫性
どんなに想いを込めて言葉やビジュアルをつくっても、それが制作物ごとにバラバラだったら、受け取る側は混乱してしまいます。

そのズレを防ぐためにあるのがブランドガイドライン
単にロゴの使い方やカラーコードを示すだけでなく、写真の雰囲気、使う言葉のトーンや言い回し、書体の選び方、NG例までを含めて整理しておくことがポイントです。

たとえば「信頼感」を大切にしているブランドなのに、ある日はカジュアルな語り口で、次の日は堅すぎる表現になってしまう──。
そんなふうに印象がブレると、ブランドへの信頼そのものが揺らいでしまいます。

誰が書いても、誰がつくっても、“らしさ”が守られる状態をつくること。
それがガイドラインの目的です。

また、社内の複数部署でWeb・営業資料・SNSなどを運用している企業ほど、このルールがあるかないかで統一感に大きな差が出ます。
外部パートナーに制作を依頼するときにも、ガイドラインがあることでやりとりがスムーズになり、齟齬も防げます。

ブランドは「こう見せたい」だけでは育ちません。
「どう見られているか」を意識し、その印象がぶれないように仕組みを整えることが重要です。

ガイドラインは“表現の制限”ではなく、“ブランドの信頼を守る仕組み”
丁寧につくって、運用して、育てていく価値のあるドキュメントです。

社内へのインナーブランディング

ブランドを外に向けて発信していくには、まず内側での共通認識が不可欠。
企業として「どう見られたいか」だけでなく、社員一人ひとりが「どうふるまうか」「何を大切にするか」まで、ブランドとしての軸が共有されていなければ、どんなに整ったデザインや言葉も空回りしてしまいます。

たとえば、Webでは丁寧で落ち着いたトーンを使っていても、営業現場では全く違うスタンスで接していたら、受け手は違和感を抱いてしまうはず。
それは、ブランドの“世界観”がうまくつながっていない証拠です。

そこで必要になるのがインナーブランディング
ロゴやコピーをつくったら終わり、ではなく、そこに込めた意味や想いを、社員自身が自分の言葉で語れるようにしていくプロセスです。

その手段はさまざま。代表メッセージを届ける場を設ける。
ミッションやビジョンの背景を伝える勉強会を開く。
実際の行動に落とし込むためのワークショップを定期的に実施する。
社内ポスターやデジタル社内報で、日々“ブランドらしい行動”を紹介する。

こうした積み重ねがあることで、ブランドは“他人ごと”ではなく“自分たちのもの”として根づいていきます。

とくに採用やオンボーディングのフェーズでは、インナーブランディングが大きな力を発揮します。
入社前からブランドの価値観に触れ、共感してもらえれば、入社後の行動や発信にも自然と一貫性が生まれるはずです。

ブランドとは、表現の話ではなく「文化」の話でもあります。
その文化が社内に根づいてこそ、外に向けても信頼あるブランディングが実現できる。インナーブランディングは、ブランドづくりにおける土台のひとつです。

https://workchop.me/

KPIを設けて振り返る

「ブランディングは成果が見えにくい」——よく耳にする声です。
でも、実際には見えにくいだけで、まったく測れないわけではありません。
むしろ適切なKPI(重要業績評価指標)を設定することで、ブランドの成長を“見える化”していくことは十分に可能です。

たとえば「認知度の向上」ひとつを取っても、指名検索数の増加や、SNS上でのブランド言及数、資料請求の内容に含まれるワードなど、いくつかのデータポイントで確認ができます。

また、Webサイトからの問い合わせ数や、問い合わせ時にユーザーが発する言葉に注目してみるのも効果的。
「らしさが伝わっているか」「意図した印象で受け止められているか」という定性的な視点も、定量指標と合わせて振り返ることで、より立体的にブランドの状態を捉えることができます。

KPIと聞くと少し堅く感じるかもしれませんが、重要なのは「なぜこの数字を見るのか」をチーム全体で共有できているかどうか。
単なる数値管理ではなく、ブランドをどう育てていきたいかという意思がそこにあるかどうかがポイントです。

もちろん、最初から完璧なKPIを設ける必要はありません。やってみて「この数値では見えてこないな」と感じたら、柔軟に見直していけばいいです。
大切なのは、定期的に立ち止まり、問い直す姿勢になります。

振り返りを通して見えてくる課題や可能性は、次の打ち手に自然とつながっていきます。
そしてその繰り返しこそが、ブランドを「続けて育てる」ものにしていく力になるのです。

まとめ

Webブランディングとは、「らしさ」を伝え、信頼と共感を育てていく活動。
単に見た目を整えることでも、キャッチーなコピーを書くことでもなく、自社が大切にしていることを、ユーザーの体験としてどう届けていくか。
その問いに向き合い続ける姿勢こそが、ブランドの価値をつくります。

言葉、デザイン、UX、発信のトーンまで——すべてが一つのストーリーになっているか。
ユーザーの心に「この会社、いいな」と自然に残るような体験を設計することが、これからのWebブランディングには求められています。

そしてそれは、一度きりで完成するものではありません。市場やユーザーの期待は日々変わります。
だからこそ、振り返りと改善を繰り返しながら、ブランドを“育てていく”ことが大切です。

アルテガでは、企業の内側にある想いや強みを丁寧にひもときながら、Web上でしっかりと伝わる形に落とし込むブランディング設計をご提供しています。
戦略から言語化、デザイン、実装、運用サポートまでワンストップでご相談いただけます。

「今のサイト、なんとなく違和感がある」「うちの魅力、ちゃんと伝わってるかな」そんなモヤモヤがあるなら、まずは一度お話ししてみませんか。