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クライアントに説明するときの伝え方20選

お役立ち
Norio Ozaki

Norio Ozaki

こんにちは、尾崎です。

最近、クライアントと向き合う中で、同じ内容でも言葉の選び方ひとつでリアクションが大きく変わるなと感じることが増えました。
自分自身、感覚で話してしまうことが多く、上手く伝えられず意図が届かなかったり、あとから反省することが何度もありました。。チーム内でも似たようなことはよくあります。

だからこそ最近は、ただ上手く伝えることよりも、相手が理解しやすく、前に進みやすい状態をどうつくるかのほうが大事だと感じています。
クライアントのよりコアな部分まで踏み込んでいくためにも、伝え方はますます重要になってくるはず。

ポイントは自分軸で話すのではなく、相手が受け取りやすい形に翻訳して伝えること。
自分の正しさを通すためではなく、相手が判断しやすいように言葉を整えることが、結果的により良い会話や進行につながると思います。

今回は、クライアントとのやり取りの中で、実際に使いやすい伝え方を場面ごとに整理しています。
デザイナーやディレクターに限らず、誰かに判断をお願いしたり、やんわり否定したり、認識のズレを整えたりする場面は多いはずです。
そんなときに、少しでも会話が前に進みやすくなるヒントになれば幸いです。

判断をお願いするときの伝え方

クライアントとのやり取りでは単純に選択肢を並べるだけではなく、こちらなりの判断軸を添えて返すことが大事です。
ただ「どちらがいいですか?」と投げるのではなく、目的や運用面を踏まえて整理して伝えることで相手も判断しやすくなります。

01.どちらも可能ですが今回の目的により近いのはA案だと考えています。
ただ選択肢を並べるのではなく、先にこちらの考えを添えることで判断の軸が伝わりやすくなります。
02.最終的にはお任せしたいのですが、ユーザー視点と運用面を踏まえるとこちらの方向のほうが長期的に扱いやすいです。
相手の判断を尊重しつつ、こちらの視点もきちんと渡せる伝え方です。
03.ここは好みでも選べる部分ですが、成果に寄せて判断するならこちらが適していると思います。
感覚の話で終わらせず目的ベースの判断に戻したいときに使いやすい一言です。
04.この件はどちらが正しいかというより、何を優先するかで選ぶのがよさそうです。
正解・不正解の話にしないことで、対立を避けながら判断の軸を整理しやすくなります。

やんわり否定するときの伝え方

クライアントワークでは、相手の意見をそのまま否定したいわけではなく、目的に近づけるために整理したい場面がよくあります。
そんなときは真っ向から否定するよりも「何が懸念か」「どこが弱くなるか」を伝えるほうが会話が前向きに進みやすいです。

05.ご意図はよく分かるのですが、その見せ方だと今回一番伝えたいポイントが少し弱くなるかもしれません。
相手の意図をまず受け止めたうえで、懸念点をやわらかく伝えられる伝え方です。
06.方向性としては理解できます。ただ、現状の構成だと少し情報が散って見える懸念があります。
否定ではなく“懸念”として返すことで、対立感を抑えやすくなります。
07.それも一つの考え方だと思います。一方で、初見のユーザーには少し読み取りづらくなる可能性があります。
相手の案を認めつつ、判断基準をユーザー側に置き直したいときに使いやすい表現です。
08.完全になしではないのですが、今回の優先順位でいうと先に整えたい箇所がある印象です。
真っ向から否定せず、優先順位の話として整理したいときに便利です。

スケジュール調整の伝え方

スケジュールに関する相談は断ることが目的ではなく、条件を整理して無理なく進めるための会話だと思っています。
「できる・できない」だけで返すのではなく、何を優先するか、どこを調整するかまでセットで伝えることが大事です。

09.対応自体は可能ですが公開日を優先する場合は、どこかの範囲を調整する必要がありそうです。
実現の可能性を残しつつ、必要な調整も自然に伝えられます。
10.この内容を今回含める場合、品質を保つためにスケジュールの見直しもあわせてご相談できればと思います。
単なる遅延の相談ではなく、品質を守るための調整として伝えやすい伝え方です。
11.公開までに確実に反映するものと、公開後に回したほうがよいものを一度整理させてください。
議論が増えすぎたときに、優先順位を引き直すための一言として使えます。
12.このタイミングでの追加は可能ですが、他タスクとの兼ね合いもあるため、反映範囲は一度すり合わせたいです。
追加依頼に対して、無理に抱え込まず現実的に返したいときに使いやすい表現です。

認識のズレを整える伝え方

ズレが起きたときに大事なのはどちらが正しいかを決めることではなく、いまの理解を同じ目線に揃えることだと思っています。
認識の違いをそのままにせず、一度言葉にして確認するだけでもその後の進み方はかなり変わります。

13.念のため確認ですが、こちらは「デザインをFIXする」ではなく「方向性を確認する」認識で合っていますか?
会議や確認の目的を揃えたいときに、かなり実務で使いやすい一言です。
14.こちらの理解だと今回の目的は“情報を増やすこと”より“伝わりやすく整えること”に近いです。認識はずれてないでしょうか。
話が広がりすぎたときに、目的をあらためて確認する伝え方として使えます。
15.いただいたご意見の意図は、見た目の調整というより、安心感をもう少し強めたいという理解でした。
相手の言葉をこちらで一度翻訳して返すことで、認識のズレを減らしやすくなります。
16.一度、何を優先して決めるべきかを整理してから判断したほうが、ぶれずに進められそうです。
議論が散らかってきたときに、場を整え直すための伝え方です。

実装や仕様の制約を伝える伝え方

実装や仕様の話は、単に「できない」と伝えるのではなく、なぜ難しいのか、代わりにどう考えられるのかまで伝えることが大切です。
表現だけでなく運用や更新のしやすさまで含めて共有することで、クライアントにも納得してもらいやすくなります。

17.デザイン上は可能ですが運用面まで考えると少し負荷が高くなるため、別案もあわせてご提案したいです。
表現を否定せずに運用の現実も含めて話を進められる伝え方です。
18.実装自体はできると思いますが、工数に対して得られる効果がそこまで大きくないかもしれません。
費用対効果や優先順位の観点で整理したいときに使いやすい表現です。
19.この仕様にすると表現の自由度は上がる一方で、更新時の難易度も上がるため、その点だけ事前に共有できればと思います。
自由度と運用負荷のバランスを伝えるときにそのまま使いやすい一文です。
20.完全に再現することを優先するより、近い印象を保ちながら安定して運用できる形に寄せるほうが現実的かもしれません。
理想と現実の間をやわらかくつなぐための伝え方として便利です。

さいごに

うまく話すことそのものが目的ではないと思っています。言葉が詰まっても大丈夫。
大事なのは伝えたい熱意と、相手が理解しやすく判断しやすい形で言葉にして渡すことです。

同じ内容でも、伝え方ひとつで会話の深さや進み方は変わります。
だからこそ、自分軸ではなく相手軸で言葉を整えることを、これからも意識していきたいです。

ほなね。

Norio Ozaki

Norio Ozaki

Art Director

犬と猫にはだいぶ甘いです。