【お客様と対談】OTAを脱却せよ!旅館サイトで自社予約活用事例

【お客様と対談】OTAを脱却せよ!旅館サイトで自社予約活用事例
2025年3月30日

アルテガの代表の平尾です。
弊社では観光系のサイトのお手伝いをすることが近年多く、その中でも旅館の立ち上げに立ち上がることもしばしば。
今回はWebサイトのリニューアルでご一緒させていていただいた、深山城崎の柴阪様にお話を伺いました。

建築のフルリニューアル以前からアルテガでは、コンセプトの作成からWebサイト戦略までをご担当させていただきました。
旅館ならではの商習慣はとても興味深いものでした。


芝坂 雄也
城崎深山のオンラインマーケティングを主に担当
オンラインプロモーション以外にも、宿のオペレーション、業務改善部分に関わる。建築リニューアル前からARUTEGAとはブランドコンセプトを二人三脚で策定し、自社サイトに予約システムを導入。効果測定、広告運用などサイトを活用して運用している

 
深山城崎:兵庫県豊岡市城崎町
https://shinzan-kinosaki.jp/


OTAから自社予約システムへの転換

— 今日はよろしくお願いします。もうかれこれ旅館をリニューアルする前からのお付き合いになりましたね。
Webサイトのリニューアル前にあった課題から教えてください。

独自性がないと思っていました。城崎エリアは小さい旅館が集まっているんですが、どこも集客と予約をじゃらん・楽天トラベルなどのOTA(ネット上での集客と宿泊予約システムの総称)に依存していることがあります。
独自性がないことで、OTA頼りにならざるを得ない。それを一緒に考えてもらいたくて、アイデアが豊富なアルテガさんにご依頼させてもらいました。

— Webサイトでも独自性を作ることで、ようやくOTA脱却へのスタートラインにたちますからね。

独自性がないと集客をOTAに頼る。頼るから手数料ばかりが高くなり利益が少ない。そんな悪循環に陥ってしまいます。
当旅館の予約は50%以上がOTA経由で、後の残りの50%を旅行代理店が占めていました。
OTAの手数料はとても高くて、宿泊料金から10%〜15%の手数料がかかり、利益がとても薄いのが課題に上がっていました。年間を通すとかなりまとまった金額になりますから。

— 50%以上!?そして代理店も含めるとほとんどの旅行予約で OTAの手数料を取られていたってことですよね?

そうです。大きいです。。まず考えたのがサイトからの直接予約をできるようにすること。販売手数料を減らして、営業利益を残すことが最大の目的でした。
ARUTEGAさんがご存知の通り、深山城崎はM&Aをした旅館ですから。この経営者が変わるタイミングでオペレーションも一新していくのがいいと思ったんですよ。
旅館の建築から大掛かりにニューアルしていますし、思い切ってプライシングや、予約に至るまでの導線をしっかり検証して見直すことは当然と思いました。お客様の体験全部をリニューアルしたかった。
その辺りは平尾さんもご存知の通りだと思いますが。

— 体験を丸ごと変える大きなリニューアルでした。予約のプラットフォームを決定するまでに、かなり手こずってましたよね?

手こずりましたね。Web予約機能を中心に見比べました。
実態に伴った自社サイトでの予約システム周りを決めていくにあたっても、アルテガさんにも手伝ってもらってましたよね。
結局最後は私たちがどの予約システムを使うかを決定したんですが、壁当てしてくださったのは本当にありがたかったですね。

— 予約機能以外にもWebサイトへ対する期待は高かったですか?

それはそうですよ(笑)めちゃくちゃ重要ですよ!
結果的にサイトからの直接予約が約25%になりました。加えて、電話してから予約システムで予約する方も含めると30%はいらっしゃいますね。デザインに対する期待をちゃんと汲み取っていただけたと思っています。サイトでは予約システムに映らない細かい部分を見せるためにも、とても期待はしていました!

サイトの役割と重要性

— サイトの役割は何だと柴坂様はお考えですか?

当旅館では高価格帯の顧客が泊まる特別室を売り出して行きたかった。
予約システムではプランごと、部屋ごとに写真を掲載して料金を掲載できますが、定型の写真を当てはめていくだけでは高価格帯の部屋の魅力が伝わらない。
そこにジレンマがあったんですよね。
お客様の要望は多様になってきており、新しい施設も増やしました。
おもてなしする準備が旅館全体を通じてできていることを伝えたいんです。

— 施設紹介などの細かい要望にも答えたかったということでしょうか?

そうです。自社サイトの時点からおもてなしは始まっていると思っています。
Webサイトで明確な差をつくり、当旅館が通って欲しい導線をご相談させてもらいました。
これが自社サイトだからこその導線設計だと感じます。
細かいおもてなしの準備を知っていただくことが、取りこぼしなく宿泊客をすくい上げたと考えています。例えば当旅館でしたら、お子様用のファシリティを用意していますし、内湯もあります。OTAだけだとアピールできない旅館全体の世界観も見せることができます。
部屋や料理以外のシーンを思う存分に感じてもらえれば、宿泊客は増えると信じています。
当初からサイトに対する期待値が高かったのは、平尾さんが一番体感してませんか?

— そうですね(笑)ご依頼いただいた時には、まだ建築中でしたから(笑)とはいえ建築パースだけしか見ずに世界観を作らないとならない難しさはありました。サイトと実態に乖離がないようにしたいというのは特に注意していた点です。

おっしゃる通りです。大切なのは相対評価です。
いくら写真やSNSで期待値を上げても、結局は宿泊後の体験と伴わないとダメなんですよね。
期待値を超えたら感動に変わっていいレビューがつきます。逆にがっかりさせるような差分を作ってしまうと逆効果です。
だからこそ、誇張しすぎた表現を使ったり、加工しすぎた写真を使用したりするのは逆効果だと考えています。

— 何回も足を運んで宿、温泉街を理解することに時間をかけました。そしてデザインは正直なトーンに心がけました。

本当にそれは狙い通りでした。正直なトーンを特に気にかけていただきました。
何度も平尾さんにも確認されましたよね。コンセプトやメッセージ部分の上流工程からアルテガさんにご協力いただきました。いろんなところで使わせてもらってます。

共に考えるプロモーション戦略


— 満足していただけているようですが、もっともっとよくしていきましょう!これからの販売戦略についてお聞きしたいです。楽天やじゃらんからのお客様もこれからも獲得していくんですかね?

実はボーダーラインがあると感じています。OTAは部屋が売れてからの従量課金制なので、掲載する分には大きな出費になりません。
だけど全部を自社予約システムで予約を受け付けると、手数料がなくなる代わりにOTAでの検索順位が下がってしまうんですね。
OTAでの検索順位を保ちつつも予約システムを使っていく。これがバランスの取れた販売オペレーションだと私たちは感じてますね。
広告的側面で見たら丸ごと自社サイト予約にしなくてもいいのかなと気づきました。
楽天トラベルやじゃらんも検索順位が下がりインプレッション数が減ることで、認知が減る可能性もありますから。

— なるほど!深追いはしないと?それは僕らにはなかった観点ですね。

それでも自社予約が増えることは最も重要です。だからこそ、今も定期的に写真や動画を撮影いただいて更新運用部分をお願いしています。SNS用の素材は大事じゃないですか?それを定期的に同じトーンで利用しやすく納品していただいているのはとても助かりますね。

— 私たちも事業に愛情が溢れている方へは臨機応変にご対応させていただいてます。なんせ旅館にいけるのは楽しいですからね。
私たちも関われたことで、たくさんアイデアがでてきました。例えば旅館のお土産エリアを活用したいと考えています。
お土産エリアってある種“メディア”だと思っています。地域のメディアになるように、お土産エリアを活用していきたいんですよね。

そういうのが欲しいです。(笑)他のクライアント様でもいたんですかね?

— 別のエリアですが、日本酒をエントランスでフリーで飲めるホテルがあったんですよね。これは、日本酒をお土産に買ったことで理にかなっていると感じました。そのエリアで日本酒が美味しいことは知らなかったので、まんまと近くの日本酒が飲める飲食店を探しましたよ。
城崎ならエリアを豊かにする街ぐるみでやれる施策だと感じます。
そういった意味でも館内のお土産コーナーは『メディア』だと考えてます。

さすが、いろんなお客様を支援しているだけありますね。私たちもこれからオリジナルグッズの販売を考えていまして。深山の匂いをつけることで、印象をつけて、お土産にしたいなと。
ぜひその際はアルテガさんにお願いしますね!