ARUTEGA代表の平尾です。
株式会社ARUTEGAでは、直近2年で多言語サイトの制作が増えています。
主に英語、中国語、韓国語でのサイト制作の実績が増えており、今後もこの流れは止まらないでしょう。
この記事では、多言語サイトを制作する際に気をつけないといけないことや、機械翻訳・自動翻訳の比較、また、サードパーティーを利用した制作方法などをお伝えしておきます。
これから多言語サイト制作やインバウンドの対策をしようとしている方の参考になります。
それでは機械翻訳と自動翻訳の比較から進めていきます。
多言語サイトで失敗しないために抑えたい2つのポイント
ローカライズと文化理解
まずは多言語サイト制作をする前に押さえておきたいポイントを2つお伝えします。
- 失敗しないポイント
- ローカライズ
- 現地の文化理解
まず1つ目は単純な翻訳ではなくローカライズしたものになっているかです。
ローカライズとは、現地の生活習慣や文化に応じて言葉選びやプラン、そして使い勝手を含めて、導線設計ができているかどうか。
ただ単に翻訳するだけではなく、これらに詳しいWeb制作会社を選ぶことが重要になります。
2つ目はサイトの制作だけではなく、現地でのコンテンツを制作するノウハウがあるかです。
現地でのコンテンツ制作は前段と同じですが、文化への理解が必要になってきます。
これらを押さえておくと、制作会社や開発会社を選ぶまでにスムーズかと思います。
多言語サイトの失敗事例
多言語サイトを制作したが、検索の順位に全く上がらない。
もしくは現地のサーバーを使用しないことによってとても表示スピードが遅いなどが挙げられます。
これらは翻訳する以前の問題です。
すでにあるコーポレートサイトから切り離して、作るといった手法も弊社ではご提案しています。
サーバーの契約の問題はとても選ぶのが難しいので、事業だけで切り離して、ノーコードのプラットフォームを使うことで解消できるからです。
WebflowやStudio、Framerなどがそれらに当たります。
これらのプラットフォームもデザインを中心に考えたものになるので、完璧ではありません。
いろんな手段や解決方法があるので、プロフェッショナルを選びましょう。
機械翻訳の多言語サイト
機械翻訳でのWebサイト制作の流れとポイント
制作の基本的な流れは以下の通りです。
- 1.オリジナル言語(通常は日本語)でコンテンツを作成
- 2.翻訳前のコンテンツを最適化(短文に分割、わかりやすい表現に修正)
- 3.機械翻訳ツールで翻訳を実施
- 4.ネイティブチェックによる校正(重要な部分のみでも可)
- 5.翻訳済みコンテンツをCMSに実装
- 重要なポイント
- 原文は簡潔で明確な表現を使用
- 業界用語や固有名詞はグロッサリーを作成
- 文化的な配慮が必要な表現は事前に検討
- 定期的な内容更新の仕組みを構築
日本の特徴的な機微を、英語や他の言葉にするのは無理が生じてくることは頻繁にあります。
その際に、まずは翻訳前の日本語を平易なものに変換してから、英語を作るのがおすすめです。
最後にネイティブチェックによる構成を挟めばより丁寧ですね。
弊社もこのタイプの制作を進めることが多いです。
人気のある機械翻訳アプリ・サービス
以下のアプリケーションを利用して作成すると、とても精度が高いものを製作できます。
翻訳品質:★★★★★
月額:無料版あり、Pro版は12ユーロ/月から
翻訳品質:★★★★☆
費用:基本無料、API利用は従量課金
翻訳品質:★★★★☆
費用:200万文字まで無料、以降は従量課金
DeepLはデスクトップアプリを使用できるので、リアルタイムで翻訳を比較することができることから、弊社でも積極的に使用しています。
利用できる文章の量によって、課金する必要が出てきますが、制作時だけ有料プランに入っていれば割安で翻訳会社を通さずに自分たちで翻訳することが可能です。
よく使われるWordPressのプラグイン:Bogo
お使いのサイトがWordPressであれば、Bogoを利用して多言語サイトを作成するのもありです。
少しテクニカルな説明になりますが、Bogoは同一のページ内にphpを利用して、条件分岐を作成し、閲覧言語に合わせてテキスト内容を変更することができます。
動的なニュース部分でも、それぞれの言語の投稿を準備することができるので、とてもポピュラーで利用している開発者が多いプラグインです。弊社でもいくつかの機械翻訳・翻訳者における手動での翻訳の際に利用しています。
機械翻訳の費用目安
日本語に表記の変更があると、それ以外の多言語に影響が及ぶため機械翻訳であっても、日本語を準備してから制作に移ることが多いです。
以下の費用は目安になります。
- 翻訳ツール導入:0〜50万円
- システム連携開発:30万円〜100万円
- 初期コンテンツ翻訳:10万円〜/言語
運用費用は保守契約や、海外のサーバーを利用するかどうかによって変わってきます。
機械翻訳のデメリット
実際に機械翻訳でグローバルサイトの制作を進めていくと、以下のようなデメリットに直面します。
ですが、あらかじめ知っておくことで段取りができますし、気にならないと言ったこともあるかと思います。
ニュアンスなどの言語に対するデメリットは下記です。
- 文脈を考慮した適切な翻訳が難しい
- 業界特有の専門用語の翻訳精度が低い
- 文化的なニュアンスの反映が困難
続いて、ビジネス面で生じるのは以下のようなポイントです。
- 重要な契約文書や法的文書には不適切
- ブランドイメージに影響する可能性
- 翻訳ミスによる誤解や問題が発生するリスク
- 定期的な翻訳内容の確認が必要
- 完全な自動化が難しい
- 人的チェックのコストが発生
機械翻訳の問題点を解決するためには、いくつかの工夫が必要です。大切な書類など、間違いが許されない内容は人による翻訳を使い、新着情報やお知らせなど比較的簡単な内容は機械翻訳を使うといった使い分けをしましょう。
また、その言語を母語とする人に定期的に見てもらい、おかしな翻訳がないかチェックしてもらうことも大切です。
機械翻訳の技術は日々進歩していますが、まだ完璧とは言えません。そのため、予算と相談しながら、人による翻訳と機械翻訳をうまく組み合わせて使っていくのがおすすめです。
自動翻訳の多言語サイト
機械翻訳とは、Google翻訳やDeepLなどを利用して、あらかじめアプリケーションを利用して翻訳サイトを多言語サイトを制作することを言います。
自動翻訳とは、ブラウザの閲覧時点で自動的に閲覧環境に合わせて言語を切り替えることです。ブラウザの機能を主に利用しています。
自動翻訳でのWebサイト制作の流れとポイント
制作の基本的な流れは以下の通りです。
- 1.サイトのベース言語(日本語など)でコンテンツを作成
- 2.ブラウザの言語設定を検知する仕組みを実装
- 3.翻訳ツールをサイトに組み込む
- 4.各言語版の表示確認とテスト
- 5.公開後のモニタリング体制構築
自動翻訳は必ずしも細かい文章のニュアンス窓ニュアンスまで調整することが難しい。
ブラウザに依存していることで、まとう得た表現にならない可能性もありますが、読み手の方がそこまで期待をしていない場合は、こちらの方が手軽でしょう。
- 重要なポイント
- レイアウトの崩れ対策
- 言語切り替えボタンの配置
- URLの設計(言語別のパスやサブドメイン)
人気のある自動翻訳サービス
使いやすさ:★★★★★
費用:無料
特徴:手軽に導入可能
使いやすさ:★★★★☆
費用:月額990円から
特徴:SEO対策が充実
使いやすさ:★★★★☆
費用:6,000円から
特徴:プロ翻訳もオプションでできる上に安価
使いやすさ:★★★★☆
費用:問い合わせ必要
特徴:オリジナルの管理画面と多岐にわたるカスタマイズ性
特にShutto翻訳を利用しての自動翻訳は精度が高くカスタマイズもできるのでおすすめです。
費用もとても安価から導入でき、特定の固有名詞の表記揺れにも管理画面から対応することが可能です。
自動翻訳の費用目安
初期費用はサービスによります。あくまで本番公開はご自身たちで確認する方が良いですが、制作のスピードを一気に上げれるのはとても心強いです。
先に公開してから、効果を計測しながら翻訳の精度を上げるのが良いかもしれませんね。
- 翻訳ツール導入:0〜30万円
- システム設定:10万円〜50万円
- テスト・調整:5万円〜20万円
月額の運用費用の目安はこちら。サービス利用料の他には、制作会社に対する費用や翻訳会社のチェックなどが挙げれれます。
- サービス利用料:0〜3万円
- 保守管理費:1万円〜5万円
- 翻訳品質チェック:必要に応じて
自動翻訳のデメリット
自動翻訳のデメリットには下記のようなものが特にあります。
- 翻訳の読み込みに時間がかかる
- レイアウトが崩れやすい
- モバイル表示での不具合
- 検索エンジンでの評価が低くなる可能性
- インデックスの重複リスク
- メタデータの適切な翻訳が難しい
運用面での課題は、表示に関する問題点もあります。
- 翻訳品質のばらつき
- サイト表示速度の低下
- ブラウザ依存の問題
これらへの対策として、サイトの表示速度への影響が少ないサービスを選びましょう。
また、SEO対策機能が充実しているものを選ぶと、多言語でのサイト運営がスムーズです。
さらに、翻訳の精度が高く、カスタマイズ性の高いサービスを選ぶことで、より質の高い多言語サイトを実現できます。
自動翻訳は手軽に始められる反面、様々な制限があるため、サイトの目的や予算に応じて、他の翻訳方法との組み合わせを検討することをお勧めします。
機械翻訳と自動翻訳の違い
私たちが作る際、お勧めしているのは少数のページであれば機械翻訳を使用し、運用更新を含むようなページを量産していく際は自動翻訳にて対応することをお勧めしています。
翻訳方法は機械翻訳でも自動翻訳でも、サイトのボリュームや運用ポリシーによって使い分けることが必要です。
そして大切なのはローカライゼーションするかどうかがキーになります。
日本語のサイトだからといって日本語をそのまま複製した文章やデザインでは魅力が劣ってしまいます。
やはり予算があれば、理想的なのは、日本語と海外言語それぞれにデザインを作成することかと思います。
マーケティング戦略も私たちにお任せいただければ幸いです。
海外進出向けの執筆となっていますが、日本市場向け多言語化サイトもお作りできます。
それでは最後に弊社の多言語サイト制作実績をご紹介いたします。
多言語サイト制作実績
ここまで自動翻訳と機械翻訳の比較をまとめてきました。
弊社でも創業依頼海外のトレンドを募集したウェブサイト制作を行っております。
そのことから海外からの問い合わせも受けています。
世界的なWebデザインの審査機関である、CSS DESIGN AWARDの審査員を務めていることから、知識が豊富にございます。
ぜひ弊社にお気軽にお問い合わせください。
多言語サイト/インバウンド向け制作実績
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世界的なWebデザインの審査機関である、CSS DESIGN AWARDの審査員を務めていることから、知識が豊富にございます。
ぜひ弊社にお気軽にお問い合わせください。
多言語サイトにお困りの際は、ぜひお話をお聞かせください。