【サイト考察】なぜオンラインショップとコーポレートサイトは分けて制作するのか -家具編-

【サイト考察】なぜオンラインショップとコーポレートサイトは分けて制作するのか -家具編-
2017年8月26日

知り合いのディレクターに家具のサイトをリニューアルするとしたら、いくらぐらいの費用と期間がかかるのかと聞かれた。

だからたくさん家具屋さんやインテリアショップのウェブサイトを見てまわってみました。

B2Cの小売販売のサイトには2パターンがあります。


・ショッピング機能を含まないブランディングをメインとしたサイト
・ショップサイトとコーポレートサイト(運営企業のサイト)

なぜオンラインショップサイトとコーポレートサイトはドメインを分けて制作するのでしょうか。
本当にそうする必要があるのかをかんがえましょう。

その1:購入できないブランドサイト

購入できないブランドサイトから先にみていきましょう。
商品購入のためのショップ機能をサイトに盛り込まない理由は、ブランディングに注力したいためでしょう。

下記はブランディング目的のために作られた国産のインテリアのサイトです。

FIL
http://fillinglife.co

最近アップされたFILは有名Web制作会社がこぞって力を合わせて作っています。
各種デザインアワードも多数受賞してますね。誰が見ても美しすぎます。

それはさておき、家具・インテリアのサイトでありながら、最初に表示されるメインビジュアルが外国人の女性のモデルっていうね。背景もピンクやし一見ファッションブランドのサイトかと思います。
ストレートに訴求することを避けて、メインビジュアルでは主役の家具は控えめな魅せ方をしています。
そしてインテリアが置かれる空間をダイナミックなビジュアルと、ゆったりとしたアニメーションで表現していますね。

これは、他のインテリアショップと差別化するためです。
商品を売りたい感を極力抑えています。

上質な家具が紛れている豊かなライフスタイルを押してます。QOL最&高!!
それもそのはず商品がとても高額です。ブランディングをする理由はここにあります。

エンドユーザーはブランドイメージを金で買います。

その2:ショップサイトとコーポレートサイトを分割

じゃあショップ機能があるサイトはというと、オンラインショップとコーポレートサイトの二つを持っていることがほとんどです。

大規模なサイトになればなるほど、ショップサイトのデザインって難しい。
理由は膨大な量の情報設計を、階層を作ってキレイに整理整頓しなければいけないから。

次に紹介するのは、たくさんの種類の商品を展開する家具・インテリアの量販店です。
ショップサイトとコーポレートサイトを同時に見ていきますね。

無印良品

ショップ:無印良品 オンラインショップ

https://www.muji.net/

スマホファーストのサイトになっている無印良品のショップサイトです。スマホから購入する人がおいんでしょうね。きっと無印良品のターゲットは50歳までの夫婦って感じですもん。
おじいちゃんとおばあちゃんの夫婦はユーザーとしては少ないんでしょうね。

コーポレート:株式会社良品計画

非常にさっぱりとしています。ほんと会社のアイデンティティを表したような無駄を削ぎ落としたデザイン。

nico and

ショップ:[公式]ニコアンド(niko and …)通販 – st

コーポレート:ニコアンド(niko and … )オフィシャルブランドサイト


こちらは読み物としても楽しいですね。

LOWYA

ショップ:【公式】LOWYA(ロウヤ)|家具・インテリアのオンライン通販

コーポレート:株式会社ベガコーポレーション

すごく企業っぽくて驚きました。家具を運営している会社とは思いえない。良くも悪くもそれくらい分けて考えているということですね。

ニトリ

ショップ:ニトリ公式通販ニトリネット

https://www.nitori-net.jp/store/ja/ec/

コーポレート:ニトリホールディングス

http://www.nitori.co.jp/


サイト設計の分かれ道

そのサイトで商品を購入することができるか否か。ここがサイト設計としては大きな分かれ目になります。
それはいうまでもなく、会社に興味があるユーザーと、商品に興味があるユーザーはちがうため、入り口を分ける必要があるためです。

ブランディングサイトはそのどちらでもない場合が多いので、ブランディングサイト、コーポレートサイト、企業サイトと分かれるんですよね。
至極真っ当な理由ですよね。目的が違うんです。

運用することを考えてもインテリア・アパレル系のショップサイトはシーズンによってリニューアルすることが多いです。
ショップサイトには購入するためのエンドユーザーに便利な機能をつけ、企業ページには同業者・株主・求職者に見られることを意識して作ります。

ショップサイトのユーザーはコーポレートアイデンティティには興味がない

会社概要とか沿革とか会社の歴史についてはショップに訪れた人にはどーでもいいんです。
とにかく商品にワンクリックでも早くたどり着きたいのです。社長の挨拶とか出てきたら2度とクリックしないですよ僕ならね。

だから分割するんだよな。

ほなね