ブランディングの進め方(BtoBブランディング基礎編)

ブランディングの進め方(BtoBブランディング基礎編)

ブランディングの進め方シリーズの続きです。
前回に引き続き、今回もブランディングに関する内容になります。

最近ではBtoBブランディングの重要度が高まってきています。
なぜなら、競合との差別化が難しいBtoB企業にとってブランディングは、以下でお伝えするメリットをもたらしてくれるからです。
BtoB企業が自社を訴求していくうえで、ブランディングは今や特別なものではなくなり、欠かせないものとなっています。

今回は日本が他国と比べて遅れているといわれている、BtoB(Business to Business)ブランディングの基礎についてご紹介します。

ブランディングのおさらい

ブランドとは製品に意味や約束が付与されており、そのブランドを認知したときに感情的報酬(期待感情、信頼感情)が与えれる状態の事です。
そしてブランディングとは、今作っている商品・製品に狙ったような意味付けを行う作業のことをいいます。
その意味付け(感情)が強まる施策を、ユーザーのタッチポイント上で一貫性をもって実施する必要があります。

参考
こちらの動画がとてもわかり易く説明されていましたのでご紹介します。

BtoBブランディングとは

一般消費者を対象とした「BtoCブランディング」を先に思い浮かべる方が多いかもしれませんが、BtoBブランディングとは、多くのステークホルダーや社会に対して、自社の認知度を高めて強い期待感情を形創っていく取り組みのことを指します。

企業側にどんな特別な技術があったとしても、それを売り込むことができなければ市場を牽引することはできず、結果的に価格競争に陥ってしまい収益力が低下してしまいます。

BtoBブランディングを行うことで、自社製品やサービスを適切に一貫性をもってアピールすることができ、価格競争に陥ることを回避することができます。

企業側は、サービス提供による「期待感情」を「信頼感情」の好循環に繋げ続ける必要があります。

日本の現状
ブランド価値が高いとされる欧米のBtoB企業は技術でももちろん、顧客が見る「表現力」でも勝負している。マーケティング戦略やデザイン・ブランド戦略などを武器に付加価値の向上に余念がない。しかし、日本企業は「良いものを創っている割には儲からない」という状況に陥りがちになっている。

企業にブランディングが必要な背景

01.新規取引先拡大の必要性

・「アポイント率」に大きな影響を与える。

02.ソリューション化の必要性(競合との差別化)

・高い付加価値をつけて価格競争を回避する。
・「既存製品の組み合わせによる課題解決」であり、「モノ売り」から・「ソリューション」への転換。
・「企業としての信頼感」「期待感」、あるいは「定評」なども事業者の選定に影響する。

03.人材確保の必要性

・人口の低下。理系人材の確保が難しくなっている。
・社会的な存在感の向上。(目に触れないところで社会を支えている)

このように実際に売上やコンバージョン率など、ビジネスを行う上での成果に直結することになります。
ただ、成果を目標数値で設定したりすることが難しい実情があり、それらを外部のコンサルティング会社やデザインスタジオと連携して行うのも手段としては考え得ると思います。

BtoBブランディングによる各決裁の効果

自社の問題を認識する段階

企業側:どの企業なら自社の課題の相談に乗ってくれそうか
制作側:「相談案件」として獲得できるように「事例」を掲載する。また、権威付けを検討する。

解決方法を構想する段階

企業側:解決方法の情報収集の段階
制作側:「期待感情」が高まっていれば「セミナーの参加、展示会の来場、個別ヒアリング、などで声が掛かりやすくなる。定期的な情報発信を掲載する。

解決方法の提案を依頼する段階

企業側:あの会社から提案を受けてみたい
制作側:実績が確認できる設計にする。権威付けを検討する。

提案内容評価と事業者の選定する段階

企業側:ブランド力で勝負が決まることが多い。
制作側:信頼性を高めるために、「相談案件」として獲得できるように「事例」を掲載する。また、権威付けを検討する。

稟議&決裁のステップ

企業側:「稟議を決裁する承認者」は仕様以上の信頼や安心感を求める
制作側:信頼性を高めるために、「相談案件」として獲得できるように「事例」を掲載する。また、権威付けを検討する。

お互いの役割を理解して施策を進めるようにしていきましょう。
弊社ではWebサイト制作に着手する前に細かなヒアリングを行なってから、制作に着手することにしています。
このリードタイムを作らない制作会社もありますが、弊社ではヒアリングやリサーチはかなり重要なステップだと捉えています。

まとめ

BtoB、BtoC共に、選ばれるには独自の強みやストーリーに共感をしてもらう必要があります。その企業にしか出せない価値の認識が広まることで、自社を選んでもらえる確率が高まります。
今回ご紹介した基本的なポイントを踏まえて、「期待感情」を「信頼感情」の好循環に繋げれるように参考にしてみてください。

弊社ではCI(コーポレートアイデンティティ)を策定するところから、Webサイト制作までを行なっています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
ほなね。