すべらないWeb制作会社の社長攻略法

すべらないWeb制作会社の社長攻略法
2023年9月5日

初めまして、2023年4月からアルテガに入社した坂本と申します。

当時、まだ創業メンバーだけの2人のARUTEGAに3人目のメンバーとして入社しました。
といっても、Web業界もディレクターといった職種も未経験。そんな私がなぜアルテガに入社したのか、そのエピソードを綴りました。

制作実績やお二人の人柄など惹かれる部分はたくさんありました。
でも本気で入社したいと思った1番の理由は「もったいない」と思ったことでした。
本気で「自分が入ったらもっとよくできる」「組織を強くしたい」そう思いました。
(生意気すぎて明日からスパルタかも・・・

同じような境遇の方、就職活動中の方に少しでも参考になれば幸いです。
きっと、私の就職活動は“営業活動”そのものでした。

大手企業から個人事業主へ

まずはアルテガ入社までの経歴を少し。

学生時代は高専という少し特殊(?)な学校で電子、情報工学を専攻していました。
様々な就職先がある中でも当時の自分は安定を最優先し大手インフラ会社に入社しました。
誰もが知るあの鉄道会社です。

日本を支える仕事に従事しながらも、「ここに一生いていいのか」という誰もが一度は持つであろう悩みを抱えていました。
そんな時まさにコロナ禍がやってきたんですね。

コロナで真剣に向き合った今後のキャリア

以前からWeb×ファッションには強い関心がありました。
今後のキャリアに真剣に向き合ったとき「学んだこと×好きなことを仕事にできないか」と考えると、「かっこいい・イケてるサイトをつくりたい」という気持ちが芽生えたのは自然な流れでした。

そこにコロナがやってきます。
身近な方のお店が潰れる現実を目の当たりにして「WebやITによって救えたお店があったのでは」という使命感にも駆られました。

衝動的な使命感は、焦りにも似ています。
仕事に行く前、帰ってきてから、夜勤明け。時間を見つけては勉強を続けていました。
心身ともに一番すり減っていたのはこの時期かもしれません。

この間にWebデザインのスクール、営業を学ぶスクール2つを経て、貴重な経験をさせていただきました。(この辺りはまたどこかで詳しく)

そして2022年7月に退職。Web制作会社には勤めたことがないまま個人事業主としてスタートしました。

個人事業主として手探りで力をつける

個人事業主は何もかもが手探りでした。
当時は知りませんでしたが、そのタイミングでアルテガともご縁があるオオツキチヒロさんにMENTAを申し込み、デザインやクライアントワークにおける大切な事を教えていただきました。この時の教えは今でも大事にしていますし、アルテガに入社して事務所でお会いできていることが感慨深い(めちゃくちゃ嬉しい)です。

活動開始したものの制作会社に居たわけでもないのでツテは何もありません。
そんな中でもお手紙、電話、メール、SNSなどやれることはすべてやることで少しずつお仕事をいただけるようになりました。この身銭を切って目の前の売上を立てていく経験はとても大切だったなと思います。
最初はSNSで知り合ったディレクターの方からWebサイトのデザイン業務をお請けすることから始まり、Webサイトを一貫して制作、ロゴや名刺の制作、MEO対策や公式LINEといった集客支援など、ご要望にお応えしているうちに業務範囲も広がっていきました。

その中でもお客様にご提案、課題を解決していくという事にとてもやりがいを感じ、大変な中でも自分に向いていることを実感していました。
クリティカルなご提案ができ、お客様が食いつく顔を見るのがとても痛快でした。

アルテガとの出会い

アルテガを認知し始めた時期を実は、はっきり覚えていません。
Web業界に入りTwitterを始めた時から自然に平尾さんのことを知っていた気がします。NOT4Hを知りYouTubeを定期的に見ては制作会社にはどんな人がいるのか、どんな仕事をしているのか、さらに詳しく知りたくてオンラインコワーキングスペースKARTELにも入りました。

私はお客様とのコミュニケーションにやりがいを感じるとともに課題感をもっていました。
そんな中、NOT4Hで平尾さんを見た時、「自分でつくれるうえにこんなにも自分の言葉で伝えられる人がいるんだ」と感動、嫉妬したことを覚えています。

Podcastやブログでも言葉選びにユーモアがあり、改めて日本語の豊かさ、美しさに気づくことができたのは平尾さんのおかげだと思います。

アルテガの魅力に気づきながらも、個人で事業を伸ばしていく気持ちでいました。
ただ、今思うと「今年で25歳、ポテンシャルで採用してくれる期限かも」「会社で一度経験を積みたい」という気持ちがうっすらあったのかもしれません。

そしてある時、平尾さんのこのツイートを目にします。


※当時はディレクターも募集していました

「ご飯を楽しそうに食べる方を募集してます。」
またもや平尾節が炸裂している。

これを見た時に「今しかない」と思ってすぐに応募の準備をしていました。

アウトバウンド営業の成果を発揮

ディレクターの募集があったことが応募理由の一つでした。
お客様とコミュニケーションする中で、できるだけお客様に近いポジションを担当したいと思うようになりました。
ただ、ディレクターとして応募するうえで制作会社での経験があるディレクターさんが出せるような実績やアウトプットはもちろんありません。
だからこそ「いかにアルテガに貢献する姿を想像してもらえるか」に重きを置いて、やれることはすべてやりました。

  • 心をこめた渾身の応募メール
  • メールは即返信
  • zoomやお会いする日程候補はこちらから提示
  • zoomやお会いする前にリマインド、後にはお礼
  • YouTube、Twitter、Podcastなどとにかく調べてアルテガを理解、自分にできることを言語化
  • お会いする前に手書きのお手紙を送付
  • 提案書を持参しプレゼン

「ざっくばらんに」いけるわけない

応募すると、すぐに軽快な返信がありました。
「まずはざっくばらんに」ということで平尾さん、デザイナーの尾崎さんとzoomでお話をさせていただきました。
この時に驚いたのがお二人の姿勢でした。面接というと求職者に対して一方的に質問される光景を思い浮かべていました。もちろん興味を持って仕事だけでなく趣味などパーソナルな部分まで聞いてくださいましたが、それ以上にアルテガについての説明に時間を使ってくださいました。「ミスマッチがあればお互いにとってよくない」ことを理解しているからこそ最初から曝け出してくださったと思いますが、自分にはとても新鮮でした。

2時間ほどお話させていただき、「改めてご飯に行こう!」ということでその場はお開きになりました。(ご飯を楽しそうに食べる人を募集していますからね)
実はこの時点で「3人目で入るのは自分しかいない!」と思っていました。
お二人の関係性や空気感を掴めたことでなにか感じるものがあったのでしょう。

根拠のない自信はこわいですね。。

ご飯を楽しく食べれるアピール

zoomでお話した2週間後、京都でお二人にお会いすることになりました。

  • お手紙を送付
  • 提案書のブラッシュアップ
  • シミュレーション

をしたうえで当日臨みました。

決戦の刻

いざ当日、京都駅で明らかに周りと雰囲気が異なる戦闘力高そうな二人が立っていてすぐに認識しました。コンマ何秒、体が近寄ることを拒絶しました。
(ONE PEACEなら七武海、BLEACHなら護廷十三隊隊長と言えば少し伝わるでしょうか

しかし、その印象はすぐに裏切られました。
どっしり構えつつリードしてくれる平尾さん、寄り添いながら興味を持って話を聞いてくださる尾崎さん。まるでお父さんとお母さんでした。

カフェ→焼き鳥屋→バーと4,5時間はお酒を飲みながら様々なお話をさせていただきました。
「なぜアルテガなのか」「気になった実績は」「Webサイトの役割は」「自分に足りないと思うところは」「経歴」「日々のインプットはどこから」「入ったらなにがしたいか」

この日だけでなくエントリーを通して言えることですが、私は応募というより営業のスタンスで臨みました。

もちろん会社について調べ尽くしていたので

  • アルテガの素晴らしさ
  • 強み
  • 惚れたところ

はいくらでも喋れる状態になっていましたし、実際にそのような話は多かったと思います。
ここで難しいのはただ調べただけでは意味がない、ということです。
それを伝える方法として工夫していたのが「知っていないとできない相槌をする」です。

伝わらなければ意味がない

例えば、平尾さんは「自分にない能力を持った人間力高い人たちで周りを固めたい、三国志でいえば劉備になる」ということをPodcastやTwitterでも言っていました。
ご飯を食べている時にもその話が出たので「自分より能力が高い人を集めて組織として強くしたい」→「劉備みたいな存在ですね」
自分からすべてを語るよりも時には「知っていないとできない相槌をする」ことのほうが相手に伝わる場合があると思っています。

三国志をまだ読んだことない方はこちら

ここまでは会社について調べる、志望動機を話せるという一般的な準備かと思います。
ただ、私はディレクターとして応募するのだから課題の把握、提案ができないといけないと思いました。

そこで、提案書を3人分印刷して持参しバーでプレゼンを行いました。
自分が他のお客さんだったらびっくりしますが当時はそんなこと気にしていられませんでした。

  • 理想の状態
  • 現状
  • 足りていない部分、課題、弱点

など自分なら今の課題を解決、弱点を補えるということを全面に伝えました。
経歴はただの経歴にならないよう今に繋がっている能力を書き出し、没頭していたことはsnapなど実績(?)も提示するよう工夫しました。

プレゼン資料の一部がこちらです。


プレゼンを終えて平尾さんからは「ブラボー!」(酔っていたので違ったらすみません。。
お二人が考えていた現状や課題感とずれがなかったことを教えてくださった上で、アルテガとしてどうしていきたいか、私には何をしてほしいかなど具体的にお話してくれました。
『ボランチ』という屋号で活動していた自分に「平尾がフォワードで尾崎はディフェンス。ちょうど真ん中がいなかった」とも伝えてくれました。

その場で「合否で言ったら限りなく合。だけど実際に働いてみないとお互いわからない部分があるからまずは試用期間みたいな形で入ってもらいたい。」というお言葉をいただきました。

創業メンバーという意識で参画

京都でお会いした1か月後から本格的に参加するということになりましたが、それまでの期間、課題を与えられました。
それが『ブランディング事例やデザインなど気になったことを毎日共有する』でした。
自分がどんなことに興味があるのか知りたい、ということで毎日1個ずつ、

  • 内容
  • 気づいたこと
  • どこから知ったのか

をスプレッドシートにまとめて報告をしました。
実はこの時の流れで今も続けています(毎日とは言えませんが。。
そしてこの言語化する習慣がディレクターとしての業務にも確実に活きているので、この課題を与えてくれたことにとても感謝しています。

正確には創業メンバー2人+自分という状況で、ここまでアルテガを築いてきたのは紛れもなくお二人です。
ただ、自分は『創業メンバー』『いち経営者』という意識でアルテガに参画しました。これからもそれは変わりません。

このフェーズにおける三人目が会社にとってどれだけ重要か理解しているつもりです。
そんな状況で自分を受け入れてくれたことを忘れてはいけませんし、その事実を誇りに思っています。

最後に

ここまで準備をしましたが、最後は結局フィーリングだったかもしれません。
ただ、まずは土俵にあがるため、そして自分の中でも悔いを残さないため、やれることはすべてやりました。
ここまでアルテガを考えて、準備して、伝えられるやつはいないだろう。
これはお客様への提案でも同じだと考えています。

平尾さんがもっと外に出ていける状況をつくる、尾崎さんがもっとデザインに専念できる状況をつくる。そうすることで、魅力を伝えられる方々が増え、アウトプットの質も上げられる。これが今の状況を「もったいない」と思った理由でした。

ここまで大口を叩いていますが実力はまだまだこれから。
掲げた目標を達成できるよう、アルテガをもっと強くできるよう精進していきます。

入社してから4か月ほどで学んだこと、入社前と入社後のイメージなどは別の機会にでもまとめたいと思います。
とにかく、日々刺激的で楽しい毎日を過ごしていることはお伝えしておきます。

長文になってしまいましたが最後までお読みいただきありがとうございました。
この文章が同じような境遇にいる方、就職活動中の方を後押しすることがあれば幸いです。

そして、これからどうぞよろしくお願いいたします。

ほなね!