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ブランディング会社の選び方と活用ガイド

ARUTEGAの代表の平尾です。
競争が激化する現代、強力なブランド戦略は企業の成長に欠かせなくなってきました。
本記事ではブランディング会社とは何か、その提供サービスや広告代理店との違い、主なサービス内容、選び方のポイント、企業規模や目的別のおすすめ会社、依頼前の準備事項まで徹底解説。
デザイン性が高く実績豊富なパートナーを見極め、自社に最適なブランディング会社選定に役立ててください。
ブランド構築に悩む方へ届けたい内容です。ぜひご活用ください。
ブランディング会社とは?その役割と重要性
突然ですが、皆さんは「ブランディング会社」と聞いてどんな役割を思い浮かべるでしょうか。
商品やサービスの魅力を高め、他社との差別化を図るブランド戦略を専門に支援するのがブランディング会社です。
競争が激化する現代において、単に良い商品を作るだけでは埋もれてしまいがちです。
強力なブランドを築くことは、顧客から「この会社だから選びたい」と思ってもらうための鍵となります。
ここではブランディング会社の定義や提供するサービス、そして広告代理店や制作会社との違いについて解説します。
ブランディング会社の定義と提供するサービス
ブランディング会社とは、企業や商品のブランド価値を創造し、高めるプロフェッショナル集団です。
具体的には、企業の理念やビジョンを深掘りし、市場調査や競合分析を行った上でブランドの方向性を策定します。
そして、ロゴやカラー設計などのビジュアルデザインから、メッセージ開発やマーケティング戦略まで一貫して手掛けます。その提供サービスは多岐にわたり、ブランド戦略の立案、ビジュアルアイデンティティ(VI)の構築、社内へのブランド浸透支援、さらにWebサイト制作やSNS運用、SEO対策などデジタル領域までカバーしています。
つまり、ブランドに関わるあらゆる側面を統合し、企業が一貫したブランドイメージを発信できるよう支援するのがブランディング会社の役割です。
広告代理店や制作会社との違い
「ブランディング会社」と似た存在として広告代理店や制作会社がありますが、その役割には明確な違いがあります。
広告代理店はテレビCMやネット広告など、特定のキャンペーンを企画・実行し、商品やサービスを広く宣伝することが主な役割です。
一方ブランディング会社は、個々の広告施策より前にブランドの核となるコンセプトやメッセージを構築し、長期的な視点でブランドそのものの価値を高めることに注力します。
また、制作会社(デザイン会社)がロゴデザインやWeb制作など具体的なアウトプット制作を請け負うのに対し、ブランディング会社はそうしたアウトプットがブランド戦略に沿ったものになるよう全体をディレクションする点が特徴です。例えば、広告代理店がキャンペーンの実行にフォーカスするのに対し、ブランディング会社は企業の経営者の想いまで汲み取りながらブランドの世界観を形作ります。
高いデザイン性と戦略性を兼ね備え、顧客企業のパートナーとしてブランドを育てていく存在、それがブランディング会社と言えるでしょう。
ブランディング会社の主なサービス内容
ブランディング会社は、ブランド構築の専門家として様々なサービスを提供します。
ここでは、その代表的なサービス内容について詳しく見ていきましょう。
ブランド戦略の立案からデザイン制作、社内浸透、デジタル展開まで一貫してサポートできる点がブランディング会社の強みです。
ブランド戦略の立案と実行
まず核となるのがブランド戦略の立案です。
ブランディング会社は企業の現状や市場環境を綿密に分析し、ブランドの方向性やポジショニングを決定します。
具体的には、企業のミッション・ビジョン・バリュー(理念・将来像・価値観)を整理し、ターゲット顧客が共感できるブランドの物語やメッセージを策定します。
そして競合他社との差別化ポイントを明確にし、自社ならではのブランドコンセプトを打ち立てます。
戦略策定後はそれを実行に移すフェーズへ進みます。ブランドガイドラインを作成して社内外で表現を統一する仕組みを整え、新しいブランドネームやスローガンの開発、プロモーション計画の立案など具体的施策を展開します。
ブランディング会社は戦略の立案だけでなく、経営陣と二人三脚でその実行まで支援し、ブランド戦略を現実の成果に結びつけます。
ビジュアルアイデンティティの構築
ブランド戦略を体現する重要な要素がビジュアルアイデンティティ(VI)です。
ブランディング会社はプロのデザイナーを擁し、ブランドの顔となるロゴマークやカラー体系、フォント、レイアウト様式など視覚面のデザインを構築します。
単に見た目が美しいだけでなく、戦略で定めたブランドコンセプトや価値観を視覚的に表現することがポイントです。
例えば「革新性」が売りのブランドであれば先進的なデザインを、「温かみ」が強みのブランドであれば親しみやすい色やフォントを採用するなど、デザインを通じてブランドの個性を伝えます。デザイン性の高いVIを構築することで、顧客に強い印象を残し競合との差別化にもつながります。
またVIは名刺やパンフレット、店舗の内装、ウェブサイトなどあらゆる接点で活用されるため、デザインのルールをガイドラインとして整備し社内で共有します。
インナーブランディングと組織文化の形成
ブランドは社外だけでなく社内にも浸透させることが重要です。
ブランディング会社はインナーブランディング(社内ブランディング)の支援も行います。
従業員向けにブランドの理念やバリューを共有するワークショップを開催したり、ブランドハンドブックや社内報を作成してブランドの考え方を周知徹底します。
これにより社員一人ひとりが自社ブランドへの理解と誇りを持ち、日々の業務でブランドを体現できるようになります。強いブランド文化が形成されれば、組織の一体感が高まり、従業員のモチベーション向上や人材定着にも効果があります。また社内でブランドの方向性が統一されていれば、対外的なメッセージ発信においても一貫性が保たれます。
ブランディング会社は経営陣と社員の橋渡し役となり、内側から唯一無二のブランドを作り上げるお手伝いをします。
デジタルマーケティングとSEO対策
現代のブランド構築において、デジタル領域への対応は欠かせません。
ブランディング会社の中には、デジタルマーケティングやSEO対策までサポート範囲に含めているところもあります。ブランド戦略に基づいたWebサイトの企画・制作はもちろん、ブログやコンテンツマーケティングでブランドストーリーを発信しつつ検索流入を増やす施策など、オンラインでのブランド認知向上を図ります。
SNS運用においても、トーン&マナーを統一してファンとのエンゲージメントを深める支援を行います。
単に検索順位を上げるだけでなく、訪れたユーザーにブランドの世界観を感じてもらいファン化してもらうことがゴールです。
さらに、データ分析を通じてデジタル施策の効果を測定し、戦略の改善に活かすケースもあります。
ブランディング会社の選び方と比較ポイント
自社に最適なブランディング会社を選ぶことは、ブランド構築プロジェクトの成功に直結します。
続いて、数あるブランディング会社の中からパートナーを選定する際に注目すべきポイントを見ていきましょう。
実績や専門性、コミュニケーション体制、費用面など複数の観点から比較検討することが大切です。
実績と専門性の確認方法
まず確認したいのは、そのブランディング会社がどのような実績を持っているかです。
公式サイトの事例ページなどで過去のプロジェクトをチェックしてみましょう。
自社と同じ業界や課題を扱った実績が豊富にある会社であれば、業界特有の知見を活かした提案が期待できます。
また実績の数だけでなく成功事例の質にも注目しましょう。
ブランドリニューアル後に売上が向上した、採用応募者が増えた、など成果に結びつく事例を多く持つ会社は信頼できます。
さらに、その会社が得意とする専門分野や強みも確認ポイントです。
BtoB企業のブランディングに強い、地方創生の実績が多い、デザインに定評がある等、自社のニーズにマッチする専門性を持った会社か見極めましょう。
コミュニケーションとプロジェクト管理体制
ブランディング会社との付き合いはプロジェクト期間中の数ヶ月から半年以上に及ぶこともあります。
そのため、コミュニケーションの円滑さやプロジェクト管理体制もしっかりチェックしたいポイントです。
初期打ち合わせの段階で、こちらの話を丁寧にヒアリングしてくれるか、業界やビジネスモデルへの理解を深めようとしているかを観察しましょう。
自社の経営者の事業への想いやビジョンに共感し、粘り強く寄り添ってくれる会社であれば、表面的な提案に終わらず本質的なブランド構築を支援してくれるはずです。
また、プロジェクト進行中に専任のプロジェクトマネージャーがつき、スケジュール管理や進捗報告を適宜行ってくれるか、定例ミーティングの頻度やフィードバックの仕組みはどうか、といった点も事前に確認しましょう。
コミュニケーションがスムーズで、なおかつプロジェクト管理が体系立てて行われる会社なら安心して任せることができます。
費用対効果と契約内容のチェックポイント
最後に、費用面と契約内容の確認も欠かせません。ブランディングの費用は企業規模や提供内容によって様々ですが、安易に最安値で選ぶのは避けた方が無難です。
安価なサービスではヒアリングや戦略策定が不十分となり、期待する成果が得られない可能性もあります。
重要なのは費用対効果です。提示された予算でどこまでの範囲をカバーし、どのような成果を目指すのかを事前に明確にしてもらいましょう。
また契約内容も細かく確認が必要です。
成果物の知的財産権が自社に帰属するか、追加費用の条件(修正回数の制限や追加対応の料金)、納期や支払い条件など、不明点は契約前にクリアにしておきます。適正な費用で納得のいく契約条件を提示してくれるブランディング会社を選びましょう。
おすすめのブランディング会社タイプ別紹介
一口にブランディング会社と言っても、その特徴や得意分野は様々です。
そこで、自社の規模やブランディングの目的に応じてどんなタイプのブランディング会社が適しているかを解説します。
それぞれのタイプごとに代表的な会社の例も交えながら紹介します。
スタートアップや中小企業向けの会社
資金やリソースが限られるスタートアップ・中小企業の場合、機動力がありコストパフォーマンスに優れたブランディング会社が適しているでしょう。
大規模案件を多数こなす大手よりも、フットワーク軽く経営者と密にコミュニケーションを取りながら進めてくれる小規模〜中堅規模の会社がおすすめです。例えば、ベンチャー企業のブランド構築支援に豊富な実績を持つセブンデックスや、独自のワークショップ手法で企業の魅力を引き出すMIMIGURIなどは、スタートアップから高い支持を得ています。
これらの会社は新しい感性と柔軟な発想で、限られた予算内でも効果的なブランド戦略を提案してくれる点が魅力です。
弊社同様に、これらの企業と同じポートフォリオを持ち、多彩なクリエイターやマーケッターが所属してるので、ブランディングへのお力になることが可能です。
自社の規模に見合った親身なサポートをしてくれるブランディング会社を選ぶことで、小さくても光るブランドを育てることができるでしょう。
大企業やグローバル展開に強い会社
全国規模・世界規模で事業を展開する大企業の場合、ブランディングに求められる水準も高度になります。
多言語展開や複数事業のブランド体系の構築など、複雑な課題に対応できる大手のブランディング会社を選ぶのが一般的です。
例えば、世界的なコンサルファームであるインターブランドやランドーアソシエイツ(Landor & Fitch)など、グローバルに展開するブランドコンサルティング会社は豊富な国際実績と体系化されたメソッドを持ち、大企業のブランディングを数多く手がけています。
大企業向けのブランディング会社は、緻密なデータ分析に基づく戦略立案や、各国マーケットの文化的洞察を踏まえたクリエイティブ提案が得意です。
費用は高額になりがちですが、その分リソースも潤沢でプロジェクト管理もしっかりしています。
自社がグローバル展開や多角経営をしている場合は、このようなスケール感に対応できるパートナーを選ぶことで、ブランド価値を世界的に高めることが可能です。
地域密着型や地方創生に特化した会社
地域ブランドの確立や地方創生プロジェクトに取り組む場合には、その地域の文化や資源を深く理解した地域密着型のブランディング会社が適しています。
地元の企業や自治体と協力しながら地域の魅力を発掘しブランド化するノウハウを持つ会社が頼もしいパートナーとなるでしょう。
例えば、各地の観光地や特産品のブランディング実績が豊富な地域ブランディング研究所は、地域資源の掘り起こしからブランド戦略策定、プロモーション実行まで一貫してサポートしています。
また、地方に根ざしたPR会社やデザイン会社の中にも、その土地ならではのストーリー作りを得意とするところがあります。
地域密着型のブランディング会社に依頼することで、画一的な手法ではなく地域に寄り添ったブランド構築が可能となり、地元から愛されるブランドを育てることができます。
ブランディング会社に依頼する前の準備
いざブランディング会社に依頼しようと思ったら、その前に自社内で整えておくべき準備があります。
適切な準備を行ってからプロジェクトを開始することで、ブランディング会社との協働がスムーズに進み、より良い成果を生み出すことができます。
自社の課題と目標の明確化
まず、自社がブランディングを通じて解決したい課題や達成したい目標を明確にしておきましょう。
例えば「価格競争から脱却したい」「新規顧客獲得数を伸ばしたい」「採用ブランディングを強化して優秀な人材を引き寄せたい」など、具体的な課題を洗い出します。
また、自社の現状のブランドイメージや課題点も整理しておくと良いでしょう。
「認知度は高いが高級感に欠ける」「製品品質は高いのに知名度が低い」等、現在地を把握することでブランディング会社と共有するゴールが明確になります。
自社の課題と目標がはっきりしているほど、ブランディング会社からの提案も的確になり、プロジェクトの軸がブレずに進行します。
社内の認識統一と情報共有の重要性
ブランディングプロジェクトを成功させるには、社内の協力体制づくりも欠かせません。
まず経営層を含む関係者間でブランディングの重要性について認識を統一しておきましょう。
社内で温度差がある状態だと、プロジェクト途中で方針に対する意見の食い違いが生じかねません。
主要メンバーが同じゴールを共有し、協力して推進する姿勢を固めておくことが大切です。
また、ブランディング会社に提供する自社情報の整理も行います。
これまでのマーケティング資料や顧客アンケート結果、競合分析データ、自社の沿革や創業ストーリーなど、ブランド構築の参考になりそうな情報をまとめて共有できるようにしておきます。
事前に社内の結束を高め情報を整理しておけば、ブランディング会社とのキックオフもスムーズにスタートできます。
まとめ:自社に最適なブランディング会社を見つけるために
以上、ブランディング会社の役割や提供サービス、選び方のポイントからタイプ別の会社紹介、依頼前の準備まで幅広く解説しました。強いブランドは価格競争に陥らず、独自の価値で勝負できる企業へと成長させてくれます。そのためにも、自社にフィットしたブランディング会社を見つけ出し、二人三脚でブランド構築に取り組むことが重要です。本記事で述べたように、デザイン性の高さや豊富な実績、そして経営者の想いに粘り強く寄り添う姿勢を備えたパートナーであれば心強いでしょう。ぜひ本記事の内容を参考に、自社の未来を共に創ってくれる最適なブランディング会社を選定してください。
ブランディングについて相談できるパートナーをお探しでしたら、お気軽にお問い合わせください。