過労とうつ病で退職になりそうでした。

過労とうつ病で退職になりそうでした。
2018年1月8日

僕はクリエイティブなモノづくりとされているWeb業界に長くいます。
そして世の中のモノづくりに携わる人たちに知ってほしいことがあります。

モノづくりは最高に楽しいけど、心身ともに健康だからこそ楽しいのだと。

僕はデザイナー・エンジニアを経てマネージャー・人事部長という多様な職務を経験しました。
そして残念なことに、好きで始めた仕事をハードワークしすぎるあまりに嫌いになり、体調を壊してフェードアウトする人をたくさん見てきました。

そして、危うく僕もそうなりそうでした。
だけど大事に至る前に気づくことができ、大嫌いな環境を全部無視して逃げました。

“うつ”というトラップは誰のそばにでも身近にいて、いつ捕まってしまうか予想もできません。

もしあなたがそうなってしまったら、いったん呼吸を整えてからスタートしましょう。
健康は富に勝るってことを肝に銘じたい。



自分に合わない環境から僕は逃げた

本人は気づけない疲れ

ある朝、妻は言いました。

『生きて帰って来てね』
そして僕は気づきます。

“・・・そんなにひどい顔してる? 今の俺”

考えてみるとそれも当然でした。当時の僕は

  • 一緒に働く人たちのことがどうしても好きになれない
  • 通勤が片道2時間
  • 望んでいる仕事ではない

どう考えても会社に行く意味がわからないですよね。ムダな時間を過ごしているようで、毎日がとても退屈でたまりませんでした。

”会社なんてものはあくまで知識や経験を作るのに利用する場所であって、決して働くのが目的になってはならない”

それが僕の持論です。

すでに会社には退社の意向は伝えていました。
ですが、最終退社日を待たずして会社に行くことを辞めました。会社からたくさん届くチャットとメールを全部無視して。

僕はある日、会社支給のパソコンをクロネコヤマトで送りつけて誰にも会わずに辞めました。

イエーーーーーーイ!!!!!

経済的理由で辞めれなかった

会社にパソコンを送りつけると頭から足の爪先までがスッキリしました。
自分の意思を無視して会社のことを考え過ぎていたのだと感じました。

思い悩む前に退社すればよかったのですが、すぐに辞めれなかった主な理由は経済的事情からでした。
フィリピンで働くために引越しをしたり、渡航費を捻出したりして家計はどん底でした。

それに会社からは全く経費も出ない。
少し冷たいなと思ったけど、ただそれは自分が選んだことなので自己責任。

これから家も探さなければいけないし、家具も必要。
だけど金欠なので妻の実家に居候しながら通勤するというこの有様。

居候できるのは本当に助かったけど、当時の自分にとっては情けなくて情けなくて。
だからといってお金が減ってくとわかっているのに、背に腹は替えられない。

僕はすでに結婚して妻がいる。
天真爛漫に生きることと、無責任に生きることは違う。

忍び寄るうつの魔の手

危うく僕は妻の一言がなければ、自分の状態に気づけないままでいたと思います。
弱い自分を見せたくないというのが男性の本能なのでしょう。
当時、自分が強がっていたかどうかはわかりませんが、気づかぬうちに無理をしていたのでしょう。
あと1ヶ月会社を辞めるのが遅ければ、うつになっていた。

うつ状態に陥りやすい環境要因

大好きなはずの仕事でうつになるのは、環境(外的)要因と性格(内的)要因が重なり合うからです。
僕が考える、仕事で鬱に陥りやすい環境はこんな感じ。

仕事と限定しなければ家庭がうまくいっていない人もそうですね。
次は陥りやすい性格です。

うつ状態陥りやすい性格要因

僕の周りでうつになった人の共通点は下記の通り。

だいたいみなさん一つや二つは当てはまりませんか?
ほとんどの人が、うつ状態になる可能性を持ってることがわかりますよね?

デザイナーやエンジニアという仕事柄、オタク気質で凝り性の人が多いです。
でもオタク気質で凝り性の人は感受性が豊かで、誰も思いつかないナナメをいくクリエイティブを量産するのはこのタイプです。

僕の場合は良くも悪くも、仕事に没頭してしまうタイプです。
没頭できるというのはある種の才能です。ですが、アクセルを踏んだらブレーキを踏まないんです。

だからこそこれからは気をつけるようにします。健康第一。

あなたが全然そうでないなら、周りにそういった人がいないか気にかけましょう。
本人は精神が消耗しているとは気づいていません。
僕の経験上女性の場合は特にわかりやすく、化粧をしないで会社に来だしたらうつの前兆です。



すでにうつになってしまった人への対策

対策は休むことしかないです。休めない人は僕のように逃げてください。

『逃げる』というとネガティブな意味にとらえてしまいますが、生物の中で逃げて褒められないのは人間くらいです。
全ての生物は獲物を捕らえるのと同じくらい逃げることに命がけです。

対策1:パートナーを見つける

恋人を見つけましょう。
仕事し過ぎて恋愛そっちのけの人がやたら多いです。制作会社の独身比率はやたら高いです。

それもそのはず、それくらいモノづくりは楽しいからね。
だけど、自分のためだけに働いてない?

自分一人のために働くのと、自分ではない他の誰かのために働くのとでは楽しさが違います。

僕の場合は自分のためだけに働いて楽しかったのは20代まで。
30代にはいって徐々に結果が出だしてから孤独に感じました。

対策2:ペットを飼う

何よりも即効性があります。

子猫がいいですね。
保健所から拾ってきたらWin-Winでみんなハッピー。
マジでどうでもよくなりますからね。人間社会のこと。

まとめ:健康は富に勝る

追い込まれて思い出したのは、自分は人目を気にして何かをするタイプではないということでした。

クリエイティブな仕事ほど、精神を病んでしまって、身体を壊わす人が多いです。
モノづくりをする人たちは没頭します。そして、気づかないうちに自分からうつというトラップに陥ってしまいます。

仕事なんてどこでもできるけど、心身ともに健康でなければクリエイティブなモノづくりはできません。

人それぞれに違った背景・事情があるでしょう。
だからもう一度、何のために働いているのかを再確認して、今年のスタートを切りたいですね。
そして僕はこれまでどおり天真爛漫に生きます。

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僕の座右の銘は”知るかボケ”です

“Health is better than wealth”
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ほなね。